カナダ産のドッグフード

日本ではペットに対する意識や法律などがまだまだ未熟で、ペット大国ながらもペット後進国とされています。
ペット先進国と比べドッグフードに関してもその意識の違いが明確に現れており、使用する原料や原材料の割合、栄養価の違いなどに反映されています。
ペット先進国として有名な国にはアメリカやカナダ、ドイツ、イギリス、フランス、イタリアなどがあげられます。

日本で売られているドッグフードは、日本産だけでなくアメリカ産、カナダ産、ドイツ産など海外で作られたフードも販売されています。
なかでもカナダ産のドッグフードは人気が高くその理由には安全性だけでなく、犬の生態を理解した製造も大きく関わっています。

安全性

日本ではドッグフードは食品ではなく雑貨として扱われます。
ペットに関する法律や飼料に関する法律は「動物愛護法」や「飼料安全法」で、ドッグフードに関しては「ペットフード安全法」により定められています。
しかしペットフード安全法が施工されたのは平成21年の6月と最近の事で、それまではドッグフードの安全性を守る法律がない状態でした。
一方カナダではドッグフードの安全確保を目的とした法規制はありませんが、「動物衛生法」や「消費者容器・表示法」などによりドッグフードの安全性に対する規制や表示に関する規制が行われています。

カナダでは外部団体として他にも、PFAC(カナダペットフード協会)やCVMA(カナダ獣医学協会)などが自主基準の設定を行っており、安全性の高いドッグフードの提供に役立っています。
しかし法律として規制されている訳ではないため、上記の基準を満たしているかはパッケージにて判断する事が出来ます。

犬の生態を理解した製造

カナダ産で有名なA社のフードと、日本産で同じ価格帯のB社のフードを比べて見た場合、原材料やその割合に違いが出てきます。

A社のフードはグレインフリーを売りにした商品で、動物性原料が80%以上を占めています。
一方B社は主原料こそ動物性原料ですが、第二原料には植物性原料(穀物)が使用されています。

もともと肉食であった犬の生態を考慮した上では、植物性原料が配合されているフードは消化性に問題が生じやすいとされています。
グレインフリーが注目されているなか、有名どころの商品はすべて外国産によるもので国産の商品はありません。

カナダ産など外国産は輸送コストがかかるため割高になるという欠点を考慮していても、日本では品質のよい原材料の入手にはそれなりのコストがかかってしまうため、同じ価格帯で同じような商品を作るのは日本では困難といわれています。